2014年上期にチェコインベストが116件の投資案件を仲介

チェコインベスト（チェコ投資庁）の仲介した投資案件の半期統計によれば国内外国企業の投資意欲が再燃してきた。2014年上期には、当庁が116件の投資案件を記録しています。この案件数は、2013年年間に仲介した数を上回るのみならず、半期統計においても過去最高となっている。今年度の投資はチェコ経済に780億チェココルナを投入し、14000人の新規雇用を創出する。その約半数（5745人）の雇用はモラビア・シレジア州とウースティー州で創出される。

ウースティー州には、2014年上期にチェコインベストの仲介した企業18社が進出し、総額310億コルナの投資により3024人の新規雇用が創出できると予測される。モラビアの北部を最適な投資目的地として選択した企業も19社あり、その総投資額が128億コルナで、2721 の雇用が創出される見込みです。

「この傾向は、職を求める人の最も多い地域へ、国が投資家を誘致している努力が成果を出している証拠なのです。」と産業貿易大臣のヤン・ムラーデック氏が述べている。「また、ジャテッツ市とオストラヴァ・モシュノフの戦略的工業団地の存在も大きく寄与しています。」と同氏が補足している。

「投資増加は、チェコ政府が投資支援を再び優先事項に挙げた施策の良好な結果です。」とチェコインベスト代理長官のオンドレイ・ヴォトルバ氏が強調している。

統計のデータによると拡張及び再投資の持続的な傾向が見られる。116件の投資案件のうち、新規投資は僅か14件に過ぎない。「85％の案件が受けている投資優遇措置の影響があるのに違いありません。また、過去には例のない数のチェコ企業が拡張投資をしている傾向も見られ、優遇措置は外国投資企業に限らず国内企業の拡張の動機付けになっている証拠なのです。」とヴォトルバ氏が述べている。

チェコ企業の投資をさておき、2014年上期にチェコへ投資した外国企業の中で最も多かったのは従来どおりドイツからの投資である。具体的には25社で、125億コルナ以上を投資し、3947人の雇用を創出すると見込まれる。そのほか、オランダ （9件、55億コルナ、399雇用数)、アメリカ （8件、29億コルナ、2 548雇用数）と日本（5件、13億コルナ、314雇用数）の投資が続いている。

分野別では、従来のように車両製造が優位で、2014年上期に仲介された35件の投資案件 は総額199億コルナで、将来6000人の新規雇用を創出すると予測される。車両製造業に続いて多いのは、金属工業、金属加工業と機械工業である。

本年度上期の最も大きい投資は、Nexen Tire 社による228億コルナの案件である。当社は、ウースティー州のジャテツ市戦略工業団地においてタイヤ生産工場を来年から着工する予定になっている。2番目は、26,5億コルナのBrose CZ s.r.o.社の投資で、ロックシステム及び調整可能なシート製造の拡張投資である。3番目は、フラデツ・クラーロヴェー州のContinental Automotive Czech Republic s.r.o. の26,3億コルナ相当の拡張になる。

「しかし、投資家のチェコへの関心は絶えません。下期は記録を更新しないかもしれませんが、2014年は投資活動の面において実りの多い年となります。」とヴォトルバ氏が予測している。「国家補助に関する欧州ルールの変更がもたらした悲観的な予測にも拘わらず、投資優遇措置への申請が今でも続いていることに表れている。上期のNexen Tire社の投資のように、下期の統計上ではHyundai Mobis社の投資のインパクトが大きいです。また、自動車製造の成長も期待されるので、国内で操業中の自動車メーカーの仕入先各社の発展に良い効果が期待されます。一方、将来のことも見据え、構想中の戦略に、チェコ共和国を魅力ある投資先としてアピールする他、資格のある労働力や法整備、インフラ整備と省庁間協力等の投資環境を改善して行く具体的な施策も集中的に織り込むところです。」と長官が述べている。