投資の転換期: 初めて工業団地よりリース工場が人気

23.7.2009 | CzechInvest | 過去2年間で工場の賃貸が3割増加。ブラウンフィールドも人気が上がる。

  • 史上初めてリース工場で操業する投資家が工業団地で土地を購入する投資家を上回る。
  • 投資家の57%がリース工場を、34%が工業団地を、9%がブラウンフィールドを求める。
  • ブラウンフィールドの需要は依然として低いものの、過去2年間で2%増加。
  • 改めてピルゼン州、南モラビアと中部ボヘミアが人気のある地域に。
  • 比較的に面積の小さな物件が特に人気があるものの、広い物件の需要も再び上がり始めた。

今年前半期は、商業用不動産市場が転換期を迎えた。1989年以来初めてリース工場で操業する投資家が工業団地で自ら工場を作りたい投資家を上回った。チェコインベストの商業用不動産の半期統計結果によれば、10社に6社が賃貸を求める。3割の会社のみが土地と工場を所有したい。残り9%の企業がブラウンフィールドを再利用する予定である。

「長期的な統計を見ると、賃貸の需要が上がり続けている。しかし、今年は初めて賃貸を求める企業が過半数を占めた。」とチェコインベストのCEOのアレクサンドラ・ルディシャロヴァー女史が言う。「チェコの商業用不動産市場が成熟期を迎えたと同時に、チェコ共和国に対する投資家の信頼度が高くなりつつあることを証明している。なぜならば、市場経済が若ければ若いほど企業は操業する工場を所有する傾向が一般的である。」

「準備が整っているリース工場なら、新たな建て屋への膨大な投資を回避し直ぐにでも開業出来る。」と同局のプロジェクト配置部リーダーのミラン・クラチナ氏が補足する。

「工業団地において新規工場を建造するのに1年以上かかる。投資家にとって日数がきわめて長い。それ故、インフラの整った工業団地に新たな企業を誘致したいなら、予想する投資家向けの土地決定及び環境影響評価を事前に準備しておかなければならない。」とクラチナ氏が勧める。

ピルゼン州・ブルノ周辺・中部ボヘミアが人気

また、統計によれば、グローバル不況を背景に、ピルゼン州・ブルノ周辺・中部ボヘミアといった従来の地域に投資家が戻りはじめた。「例えば、ピルゼンの需要が前年に比較して倍増した。数年振りにこれらの地域の失業率が数ヶ月前から上がったことを契機に新しい企業の関心を引いた。」とクラチナ氏が説明。「近年はこの地域の逼迫した労働市場が投資を阻止していた。」と同氏が言い加える。

「特に熟練した信頼度の高い従業員を求める企業がこれらの地域に投資したいのは言うまでもない。要するに、単純で低級のマニュアル作業を求める企業とは違って、最新技術に対応できるスペシャリストを求める企業である。」とクラチナ氏が引き続き述べる。

「チェコインベストは失業率の高い地域へ投資家を誘致したいという狙いがあり、半期統計で商業用不動産オファーにおいてモラビアシレジア州やウースティー州が依然として上位に立っている。一方、6ヶ月前から投資家が自らピルゼン周辺やブルノ周辺に関心をより多く示し始めた。」とクラチナ氏が需要の背景を説明。

広い工場の賃貸需要が増大

2007年に比べて今年は再びリース工場において広いところも人気が増えている。5千平米から1万平米までの面積需要が最も増えた。1万平米以上の面積も人気が増えたものの、依然として2千平米から5千平米までの工場賃貸が最も多い。工業団地においてもっとも人気を落としたのは5ヘクタール以下の土地であった。

ブラウンフィールドが9%を占める

チェコにおける新規投資家は、10社に1社以下がブラウンフィールドの再利用を求める。利用されなくなった産業用地を求める企業の割合が低いものの、過去2年間で2%上昇し、緩やかに上昇する傾向がある。そのため、チェコインベストでは昨年年初にwww.brownfieldy.cz にて国内のブラウンフィールドデータベースを開設した。関心のある方は自由にアクセスでき、チェコ国内の350件のブラウンフィールドに関する詳細な情報を入手できる。

また、チェコインベストが今年の前半期にチェコで営業したい66社のニーズに合わせた不動産のオファーを提供した。チェコインベストの使用しているデータベースは、現在チェコ国内にある500件以上の工業団地、ビジネスパーク、技術及び科学技術施設やオフィスを含む。新規投資企業に商業用不動産を提供したい方は、投資家の要求する要件を満たせば、このチェコインベストのデータベースに登録することができる。

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